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本誌『ENCENS』最新号は「姿勢」に迫る。1977年7月号『Vogue』でグレース・ミラベラが鮮やかに着こなしたフェミニストで仕事中毒の女性の姿勢。自身の姿勢を作品の最前線に据え、自らを題材とした映画で主役を演じるに至ったアメリカ人デザイナー、アイザック・ミズラヒの姿勢。カール・ラガーフェルドと彼の仕立て屋カラチェーニの、親密さと公人としての側面が交錯する姿勢。ジョルジオ・アルマーニが、分身アルド・ファライが撮影した、時代を先取りしたキャンペーンをスタイリングする姿勢。クロード・モンタナの先見的な全身ルックを、まるで昨日作られたかのように着こなす姿勢。そしてジャン=ギヨーム・マティアの執拗に構築される木造シェルター。その内部に身を置けば、ベージュ色の宗教の修道士のような気分に陥る。