DETAIL
アメリカ人アーティスト、ドナルド・ジャッド(Donald Judd)の作品集。
作者の1960年代のニューヨークを中心としたアメリカでの台頭については多くが語られてきた一方で、ヨーロッパにおける初期の活躍はこれまでほとんど顧みられてこなかった。
本書では、著名な美術史研究者であるワウター・ダヴィッツ(Wouter Davidts)が、作者のキャリア形成期にあたる低地諸国(オランダ、ベルギー、ルクセンブルク周辺の地域)での活動を検証している。その対象は、1965年に「ストックホルム近代美術館(Moderna Museet)」で開催されたグループ展への参加から、1970年、オランダはアイントホーフェンの「ファン・アッベ美術館(Van Abbemuseum)」で行われた初の個展に至るまでの時期に及ぶ。
オランダおよびベルギーに残された豊富なアーカイヴ資料をもとに、本書は、アメリカで自身の造形言語を確立していったのと同時期に、ヨーロッパにおいても作者の作品が重要な制度的・批評的関心を集めていた過程を明らかにしている。
本書は、作者の先駆的なミニマリズムがもつ国際的な広がりと、その持続的な影響を検証する試みである。
softcover/112 pages/168 x 227 mm/2025年